ヘルプ > 毎日ヨロンサーチ 】 2.3 内閣支持率で「関心ない」の項
2. 世論調査
2.3 内閣支持率で「関心ない」の項
毎日新聞の内閣支持率調査が始まったのは1947(昭和22)年7月の片山哲内閣からである。2000年12月までの調査回数は計160回。現在、毎日新聞調査の最大の特徴は、三者択一式(「支持する」「支持しない」「関心がない」)であること。他社の調査選択肢は「支持する」と「支持しない」の二つが柱で、「その他」か「分からない」などの選択肢が加わることがあるが、「関心がない」はない。
「関心がない」という選択肢があると、首相や内閣の動きに興味がない回答者は、どうしても「関心がない」を選びがちで、その分、支持率も上がらないということになる。反対に内閣の不支持率も「関心がない」に引きずられ、各社と比べて高くならない。この結果、他社の調査と比べると、毎日新聞の内閣支持率はいつも低めに出、内閣の不支持率も同様な傾向がある。過去のデータ上からみると、各社との差は支持率、不支持率ともそれぞれ10ポイント前後で推移している。
内閣支持率調査スタート当初の選択肢は「支持する」「支持しない」の二者択一式だった。その後、48年1月の片山内閣の時代、「分からない」が加わり、三者択一式に変わった。さらに、49年2月の第3次吉田茂内閣で、「関心がない」が加わって、四者択一式になった。この方式は52年7月まで行われ、その後、「やむをえない」「その他」「分からない」の選択肢が加わったりする“試行錯誤の時代”が続いた。
現在の三者択一のスタイルになったのは69年10月の第2次佐藤内閣以降である。当時の関係者は、「戦後しばらくの間、政治の世界は自分とは関係がないことだ、と思っている人々の意識をとらえるには、“分からない”の選択肢が有用だった。その後、議論の末、政治に関心がない層を浮かび上がらせるには、“分からない”より、“関心がない”の選択肢の方がよいとの結論になった」という。
なお、内閣支持率の電話調査は96年1月の橋本内閣までが割り当て法で、それ以降はRDS法による。このため、表の回収率欄はいずれも空欄となっている。
『「毎日」の3世紀〜新聞が見つめた激流130年』(別巻38〜40頁)から